祝・世界文化遺産「飛鳥・藤原の宮都」登録! 現地在住ライターの想い
ど~も! 関西オフィス 企画編集兼ライターのF本です。
2026年7月、「飛鳥・藤原の宮都」が世界文化遺産に登録されました。奈良県の橿原市・桜井市・明日香村に点在する19の構成資産が、日本という国の成り立ちを伝える貴重な遺跡群として世界に認められたのです。
例えばどんな資産があるかと言えば…
7世紀ごろの歴代天皇の宮殿跡「飛鳥宮跡」は、中大兄皇子が蘇我入鹿を討った645年「乙巳の変(いっしのへん)」の舞台となったところ。この事件を皮切りに、「大化の改新」と呼ばれる政治改革が進められました。
660年に造られた日本最古の水時計台の遺跡「飛鳥水落遺跡」。「漏刻(ろうこく)」と呼ばれる水を使った時計をもとに、鐘を打って時を知らせたと考えられています。
694年から710年に平城京に遷都するまでの都があった「藤原宮跡」。
ほかにも、日本で最初の本格的伽藍を持つ仏教寺院「飛鳥寺跡」や、
聖徳太子にゆかりのある「橘寺跡」、蘇我馬子の墓といわれる「石舞台古墳」、
壁画が発見されて考古学ブームを巻き起こした高松塚古墳やキトラ古墳、
数年前に復元整備された八角形の古墳「牽牛子塚古墳」(女性天皇である斉明天皇の墳墓であることが確実視されています)など。
まさに「日本国」が形成・成立したとされる頃の日本の中心だった場所が、
この地域なのです。
で、なぜ私がこんなに熱く語っているかというと、
実は私は今、明日香村に暮らしています。
初めて明日香を訪れたのは大学生の頃でした。歴史が好きで足を運んだのですが、強く印象に残ったのは遺跡だけではありません。
ゆるやかな丘陵、田んぼの向こうに見える山並み、どこか懐かしい里山の風景。時間がゆっくり流れているような空気に包まれ、「こんなところにいつか住めたらいいな」とぼんやり思ったことを、今でも覚えています。
それから時が流れ、その願いは思いがけず現実に。明日香村へ移住したのです。
実際に暮らしてみると、この村の魅力は歴史だけではありません。四季折々に表情を変える風景が日常の中にあり、古墳や史跡公園が毎日の散歩コース。世界的に価値のある遺跡が、ごく自然に暮らしの中へ溶け込んでいる――そんな場所は、日本でもそう多くはないと思います。

今回の世界遺産登録によって、これから明日香村を訪れる人はさらに増えると思います。もちろん、多くの人にこの素晴らしい場所を知っていただけるのはうれしいことです。
一方で、私が初めて訪れたときに感じた「のんびりとしていて、心がほどけるような空気」は、これからも変わらず残っていてほしいと願っています。
飛鳥には「見る史跡」だけではなく、「歩いて感じる歴史」があります。甘樫丘から眺める大和三山、飛鳥川沿いの風景、稲穂が揺れる棚田――あるいは、古代から大きくは変わらないであろう地形や、行事、人々の暮らしが一体となって、飛鳥の風景をつくっています。
明日香村で暮らし始めて2年半ほど。まだまだ学ぶことばかりですが、住民だからこそ気づける魅力もたくさんあります。ライターという仕事を通して、この土地の日常や文化、人々の営みまで含めた飛鳥の価値を伝えていければいいなと思っています。
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